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t r a v e l p h o t o g r a p h y
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「バウチャーが無いのでクルマは貸せない!」
「そこにボクの名前もリストアップされてるやん!なんでだめなの?」 ヒルトン インペリアル ドブロブニクでレンタカーのキーを受け取ってピックアップし早々にドブロブニクを後にするつもりだった。 ホテルに着くと専用のカウンターがあるでもなく瀟洒なロビーに通されて、そこに居たトレーナー姿イーサンホーク似の兄ちゃんがレンタカー屋の担当者らしい。(以下、ホーク) しばらくしてもう一人先輩風の男もやってきた。この男が頑固者~!(以下、頑固者) レンタカーのHPでなくクロアチアの旅行代理店HPからレンタカーを予約したのだけど、そこから送られてきたメールに添付されていたPDFファイルのうちバウチャーのプリントがないと貸せないというのだ。 身分も証明できてボクの予約も入っていて、念のため予約受付のメールもプリントしてきた。 でもメールは全部サーバから削除してるのでメールと添付ファイルの内容はネットからは確認&引き出せないのでプリントしたバウチャーを見せるのは不可能。 と言っても、バウチャーが無いと貸せない一点張り。。。でもこちらも折れるわけに行かない。 クルマが無いと700km先のザグレブまで行けないのだから。 普通、日本の感覚ならネットで予約した代理店に確認してくれても良さそうなものだけどね。 ここは欧米。そんな配慮は、ない。どうやら腰をすえて話する必要がありそうだ。。。 あ~面倒くさい。。。やりとりを要約すると、 ボク:「今手に持ってる携帯で代理店に確認してみて」 頑固者:「書いてある番号(ザグレブ)は市外局番で料金高いから出来ない!」 ボク:「ホテルのフロントで電話借りて連絡して。電話代持つから」 頑固者:「ノー!お前(ボク)がかけろ!」 ボク:「なんで客の自分が確認しないといけない?そっちの問題なのにそっちがすべきでしょ??」 (こんなことまで客にさせる?そもそも電話でプアーな英語が伝わるか自信ない!) だんだん腹が立ってきて、ヒルトンホテルのロビーで声を荒らげてしまう始末。。。 ボク:「電話して!バウチャーをこのホテルにファクス流してもらうよう伝えてくれたらいいでしょう!」 頑固者:「ノー!お前がかけろ!」 こいつだけは本当に腹が立つぅ~! 日本で生活をしていてこんなに腹が立つことはまずないと思う。本当に。。。本当に。。。 仕方がないので、マルコから非常連絡用に借りていた携帯を使った。 代理店に電話したものの出ない。。。うむ。。。 まったく埒開かず。。。 だめもとで本降りになってきた雨の中、ネットカフェに行ってメールをチェック。。。 やっぱり家のPCに落としているのでメールは無い。ホテルに戻る。 頑固者が居なくなっていて、ホークが口を開いた。 ボク:「やっぱり残ってなかった。どうすべきだ?」 ホーク:「クルマはあるので、改めて決済すれば貸せるけど。。。」 ボク:「・・・」 気の弱そうなホークがボクの言葉を待っている。あの頑固者では話がつかないことだけははっきりしている。。。 かなり癪に障るけど、もう一度カードを切ってこの場を収め、クルマを借りることにした。 あとはクルマを返すザグレブで代理店に出向くか、旅の最後に再び寄るベオグラードでマルコとターニャに説明してフォローしてもらうしかないかなぁ。 カードを切って、キーを受け取り、ホテルエントランスに停めてあるトヨタヴィッツに乗り込んだ。 予約したのはフィアットのプントだったのに。。。Shit!! 外はますます雨がひどくなってきた。ここはクロアチア。気が立っていては事故の元。 これから4日間のドライブ。気を取り直してゴーだ!! っと、何度やっても全くエンジンが掛からないぞ・・・ レンタカー屋が帰ってしまったらシャレにならない! 少しブルーになりながら、ホテルマンに尋ねてみたら、 クラッチを踏んだら掛かった♪最近のはそうなのか・・・恥ずかし〜 もう一度、気を取り直し、ギアをローに入れて今度こそゴーーー!! 少々混んでいるけど小さな街だから 流れに沿っていれば自然に海岸沿いに出れる。 前のよく見えない観光バスの後ろについてしまった。。。(>_<) けど、 こんなバスは大抵、主要道しか走らないので道が分からない異国では道案内にもってこい♪ たまに思っている道と違う方に折れたりして戸惑うのだけど!(笑) このフェリー乗り場を過ぎるといよいよドブロブニクともお別れだ。。。 いつになるか分からないがここにはまた必ず来たい。 そしてそのときはアドリア海で存分に泳ぐのだ! イタリアの観光客は優雅な船旅を満喫してドブロブニクに着き、 長いバカンスを過ごし、お土産満載で再びこのフェリーで帰るのだ。 片側通行がしばらく続く。 時刻は午後一時半。 朝、旧市街で買った食材で作ったサンドイッチをほおばりつつ先を急ぐ♪ ついついよそ見をしてしまう!やばいやばい。 こっちの人はこんな道でもバンバン飛ばす飛ばす! クロアチアもといヨーロッパは岩山なので土砂崩れ対策なんて無いのだろう。 コンクリートで固められた山肌や防護ネットというものがない。 石畳、石の家、全てが石の文化に納得してしまう♪ 係員はパスポートを一瞥するだけで拍子抜けするくらいあっさりと入国♪ 入国スタンプを押してもらえないのが残念! 以前は、バスでも一旦ここで降ろされて乗り換えないと行けなかったそうだ。 B&H(黄色網掛け)の海岸線はこの僅か数キロのみ。 再びクロアチアに入国した後、右に折れて内陸に入るとまたまたB&Hに入国し、 そのまま直進し世界遺産の町『モスタル』(紫色下線)に向かう♪ こうして見るとB&Hって小さい国やなぁ。 独立の気配が高まって来ているコソボ(ピンク色網かけ)は更に小さい! "Metković" この小さな町は戦火を免れたようだ。 ちょっとした佇まいに歴史を感じてしまう。 相変わらず雨、やまない。少しでも陽が差してくれたらいいのだけどな〜〜。 クロアチアもボスニア&ヘルツェゴビナもヘッドライトは常時点灯だ。 前にも書いたけど(夏キマリ#2)セルビアナンバーでクロアチアを走るのは危険らしい。 なのでクロアチアナンバーでサラエボ(のセルビア人エリア)に行くのも控えるべき。。。だろう。 今日の目的地、モスタルまで44キロ。意外と近いものだ。 半時間もあれば着いてしまう。 どんな国境なんだろうか。。。と思っていたら ここでもパスポートは受け取りすらせずに見せるのみで通過。 いよいよここからボスニア&ヘルツェゴビナだ。 『ようこそ!ボスニア&ヘルツェゴビナへ!』風の看板とかありそうなのに、 あっさりした国境なやぁ・・・ と、その少し先に、 ドブロブニクからひとっ走りしたのでちょっと一服しようか。。。 でも、あまりファストフードやカフェらしき店が無い道。 整備工場の横にあるのは喫茶店?? お勘定はユーロだと駄目やって。 B&Hは入国したばかりで両替もしていない。 「お金はいいわよ」なんて手振りでお店のお姐さんはサービスしてくれた♪ 入国早々の思いがけない善意でB&Hの印象がアップ♪(単純やなぁ・・・) 「ワシを撮ってくれ!」と言ったおじさんと、美人なお店のお姐さん。 少し内陸に入っただけで顔立ちが違って見えるのは気のせい? この直後に警官に検問で止められる!(++) 「しまった!」ライト付けるの忘れていた! パスポートを見せると不問にしてくれた。 共産圏の役人みたいな権威的なところがない。 やっぱりB&Hはいいところだ♪(^^) 日頃の行いもいいのかもしれない(^^) ギヤをトップに入れたまま川沿いに渓谷の道をゆく。 本当にこっちのクルマはいいペースで走る-3-3=3=3 思ったより早く着きそうだ♪ 看板に描かれているアーチのような橋がモスタルのシンボルだ。 ここまで来るとアドリア海沿岸クロアチアの明るい街並みから雰囲気は一変する。 町に入ると渋滞していた。。。(++) なんで?と思ったら! どんな運転したらこうなるのか。。。 今回の旅のルートでは少し遠回りになってしまうのだけど、 どうしても行きたくて忙しい旅程になんとか組み入れたモスタル。 戦禍の傷跡がまだ生々しく残るモスタル。 今宵は小さな町の中心にあるソベ(民宿)に投宿。 そのソベはとても綺麗なダブルの部屋だった。 3階部分が砲撃を受けたままの痛々しい佇まい。 荷物を降ろして夕暮れが迫る町に歩き出した。 ※冒頭のレンタカーの件、後日談。。。 レンタカーを返却したザグレブのオフィスには、話は伝わっていたようだ。 キーを返して、ドブロブニクの顛末を話そうとすると、それを遮る様に 「ノープロブレム!」 「オーケーノープロブレム!」 こっちも取りつく島も無い。。。 一抹の不安を残したままオフィスを後にした。 帰国後に届いたカードの請求書にはドブロブニクのヒルトンで切ったカードの金額は計上されていなかった。 あぁ良かった! 2007.9.26 Mostar, Bosnia and Herzegovina ■過去のドライブフォトをピックアップ。 ▶︎南イタリア Road to East Coast #1 Road to East Coast #2 Road to East Coast #3 Road to East Coast #4 ▶︎北イタリア Go North !!! - Mediterranean to Alps ▶︎バリ Up Hill Country 'Jatiluwih' ▶︎クロアチア&ボスニア・ヘルツェゴビナ Road to Mostar Drive a GO GO! Road to Plitvice Lakes National Park - Route E71 - ▶︎タイ 万事休す・・・ 喜びもつかの間・・・ 猟銃の少年 やってきた男たち from Muddy HELL to Forest HEAVEN ■ベトナム旅で知り合ったセルビアの知人を訪ねて。。。バルカン半島(旧ユーゴ諸国)ドライブ旅一覧 in 2007 - 夏キマリ - Western Balkans Round Trip - Fly to Western Balkans - I'm Home. ▶︎セルビア - Late summer holiday trip 2007 - ベオグラードの朝 - GAMA - Skadarska Street - Parasol! Parasol! 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by travelster
| 2007-12-09 01:13
| ├Bosnia&Herzegovina
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Comments(15)
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Lilywhites at 2007-12-09 08:22
レンタカートラブル大変でしたね(汗) 実は私も先週まだマシでしたが似たようなシチュエーションに...(笑) カードの請求書私もちょっと怖いです(ダブってたら最悪です)。
美人なお店のお姐さんいいですね。 こうして拝見していると自分も後ろに乗ってドライブに同行しているかのようで、いや~愉しませていただきました♪
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howdygoto2 at 2007-12-09 10:26
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transitroom at 2007-12-09 11:24
どこにでも居ますよね...頑固者って(@_@;
こういったトラブルの風景って、結構見かけますけど、 最後は決まって「ボスを呼べ!」って、言っている欧米系の方を よく見かけるのは私だけでせうか?(^◇^) なんにしても二重払いにならなくて良かったですね♪
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travelster at 2007-12-09 21:28
★Lilywhitesさんへ
Lilyさんも同じシチュエーションに遭いましたか! 請求書がダブっていない事を祈っています! 素敵なお姐さんでした。ひとり旅だったらお礼に皿洗いでもさせてもらおうかと思いましたよ♪(笑)
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travelster at 2007-12-09 21:33
★howdyさんへ
こんばんわ。バイクでは出来ないのですが海外でハンドル握る時は結構これやります。 最近のデジカメは起動が速いので助かります♪ 本当は一眼でちゃんと撮りたいのですがこれはさすがに重くて出来なかった!(笑)
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travelster at 2007-12-09 21:39
★transitさんへ
海外で頑固者と思ったのはこれで2人目でした。1人目は何を隠そうネパールで、でした!(^^; あまり怒りっぽくないボクでもですから給湯器の欧米人なら。。。 真っ赤になって怒ってる人いますね!(笑)
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jack
at 2007-12-10 12:43
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臨場感のある写真にコメント!!
ワクワクドキドキの旅(へへ! 早く 現役を引退して旅をしたいものです。 今年 半世紀を迎えた年齢に・・・(気持ちは 30代) でも つくづく 思うのは その年齢にしか感じることが出来ない感性 バイクにしても もう5年は早く乗っていれば・・・ つくづく トラさんが羨ましく☆☆ いつまでも 渡辺惇一ではないですが、 ワクワクドキドキで!! トラさんに言わせれば ”隣の芝は・・・”かもですが、
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jack
at 2007-12-11 17:18
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連投(へへ;
何がドキドキ・・・何かとだぶって・・・・何だろう?? フラッシュ・バック?? マットデイモンのボーンシリーズ!! 雨の中 ドライブ・かっ飛ばし・石畳・検問・・・・ う~~~n、トラさん 行けるかも??
旅の感覚が伝わってきて、楽しく拝見しました。
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travelster at 2007-12-13 21:31
★jackさんへ
こんばんわ。 いゃいゃ現役でも旅してくださいな。 1泊でもテント積んで出かければそこから旅気分ってもんです。 ボクは貯金も旅にはたいてるので老後は貧乏目に見えてるのでおとなしくしてます(^^; バイクもまだまだこれからですよん! ボーンシリーズDVDは家にも置いてます。秀作ですね! アルティメイタムももう一度見に行きたい・・・
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travelster at 2007-12-13 21:33
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nontan91 at 2007-12-15 23:47
大作です!
一気に読んでしまいました、ああ~臨場感のある旅行記! 旅慣れた travelsterさんでも、こんなトラブルがあるのですね。 しかし、この車窓からの風景とお話を読むと、まるで映画のように 思えてきます。最近のマニュアル車はクラッチ踏まないとエンジンがかからないのですか! 知りませんでした、いいことききました(笑) ↓のモノクロも最高です^^
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travelster at 2007-12-16 04:26
★nontanさんへ
長文読んで頂きありがとうございます。 この時はちょっと困りましたね〜。 「財布が半分くらい軽くなるやん!」と必至でした(笑) 病気とか事故ではないので良いのですけどね(^^) 知人に話したら、普通エンジン掛けるときクラッチ踏むでしょ?と言い返されました(^^; エンジン掛ける時は「ニュートラル確認&ブレーキ踏む」派だったのですが、教習所では「ニュートラル確認&クラッチ踏む」で教わったとか・・・ そうやったかなぁ〜と・・・(笑) でも飛び出し防止には良い設計ですね♪
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jujubier at 2007-12-19 01:06
大変でしたね。
私も海外で、足が震えるくらい腹が立ったことが何度かあります(笑) でもそういうことって、記憶に残る思い出になるんですよね。 思いっきり笑ったり、泣いたり、怒ったりすることって、時には必要なんじゃないかと思ったりします。 そういう時って生きていることを実感しますから。 といいつつも、悲しいことは嫌ですけど・・・ で、日本ではそういう機会が少ないです。 何故でしょうね。 自分の国で慣れているので、そういうリスクを回避しちゃうんでしょうか。 でも、腹の底から笑う機会も少ないのは何故かなあ・・・
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travelster at 2007-12-19 21:23
★jujubierさんへ
こんばんわ! jujubierさんもディープな旅されてますから色々体験されているのではと思っていました。 こういう出来事って印象に残りますね。 こんな事全部ひっくるめて『旅』なんだと思いますね。 確かに日本に居るとドラマはないですねーー 全て(行動も感情も)こじんまりとまとまってしまいます。(笑)
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